室内環境に関する Q&A
一般の方や関連企業の方などが室内環境に関して抱いているさまざまな疑問に答えることを目的として室内環境Q&Aを作成しましたので、 暫定第1版として公開いたします。いろいろな方にこのQ&Aをご活用いただければと思っております。
 今回のQ&Aでは、室内環境に関してこれまでいろいろな形で、またいろいろな分野に関して質問を受けた項目などを取り上げることにしました。回答は室内環境学会員に書いてもらっておりますが、現状の会員の専門性を考慮にいれると必ずしも網羅できる状況にはなく、とりあえずできるところから開始しております。今後、室内環境学会の活動がさらに広がっていけば、より多くの質問に答えられるようになるものと考えております。「暫定第1版」が表しているように、今回の公開で終わりというわけではなく今後増やしていくとともに、内容の充実も諮りたいと考えております。
 回答ですが、一つの質問に対して複数の室内環境学会員が回答を作成しました。しかし、室内環境に関わる問題は必ずしも正解が一つに定められるものではありません。また今日までに十分には解明できておらず、意見等が異なる課題もあると考えています。Q&Aは社会連携委員会が編集した後に公表しておりますが、まだまだ検討すべき点も残されているかとは思っております。様々なご意見を伺いながら、随時修正を加えていきたいとも考えております。
ペットを飼っていると室内空気は悪化..........
ペットを飼っていると室内空気は悪化するの?
近年、犬、猫、小鳥、熱帯魚、爬虫類など、様々なペットを室内で飼育する家庭が増えています。ペットの飼育は心の安らぎや、子どもたちの情操教育にメリットがあります。しかし、室内でペットを飼育するデメリットも考慮すべきです。特に、外を散歩させる犬を飼育している家庭の浮遊真菌濃度が高くなる傾向にあります。他のペットでは、抜け毛と餌の処理のこまめな清掃管理をしているかどうかが問題となります。ペットを家族と同じ感覚で飼育する気持ちが高すぎると、抜け毛や餌の食べこぼしが気にならなくなります。そうすると、必然的に細菌やカビの増殖を招き、さらにふけや垢を好むチリダニ類(コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ)を増殖することに繋がります。カビ、ダニ、ハウスダストがアレルゲンの2大要因と言われていますが、ハウスダストの中には、人毛、ペット毛、微小昆虫類の破片や排泄物が沢山含まれています。ペットを飼育する家庭では、日頃の清掃管理をしっかり行い、良く晴れた日には必ず窓を開けて、十分換気を行うことが重要です。

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