「生物・化学汚染による健康障害の建築的対応」特別研究委員会主催シンポジウム
主旨:
シックハウス症候群の防除対策として建築基準法が改正され、新築住宅ではホルムアルデヒド濃度が低減してきており、その効果が現れている。しかしながら、未だに住宅において健康を損なう事例は決して少なくない。その原因は、カビ・ダニ、SVOC、オゾンによる分解生成物としてのホルムアルデヒドなどである。本シンポジウムでは、本会がこれまで実施してきたシックハウス研究を振り返ると共に、「生物・化学汚染による健康障害の建築的対応」特別研究員会が2年間に取り組んできた成果として、近年のシックハウス問題の実態把握、生物・化学汚染の最新の測定法・評価法、シックハウス症候群の診断・治療法などについて報告し、今後の課題について議論する。
- 主催:「生物・化学汚染による健康障害の建築的対応」特別研究委員会
- 共催:室内環境学会
- 日時:平成20年3月10日(月)午後1:30-5:00
- 場所:日本建築学会 建築会館ホール
プログラム
司会:吉野 博(東北大学)、田辺新一(早稲田大学) 1.主旨説明 吉野 博(前出)
2. シックハウス問題の現状認識と今後の課題
村上周三(慶応義塾大学) 3. IAPOCの軌跡とシックハウス対策
坊垣和明(建築研究所) 4.室内空気環境の最近の実態
- (1) 新築住宅における室内空気質の経年変化
大澤元毅(建築研所)
- (2) シックハウスの継続観測
吉野 博(前出)
- (3) 室内環境と健康の全国調査
岸 玲子(北海道大学)
- (4) 児童のアレルギー性疾患の実態
長谷川兼一(秋田県立大学)
5.測定法・評価法の開発の新しい動き
- (1) 準揮発性有機化合物(SVOC)の測定と評価
田辺新一(前出)
- (2) バイオセンサーによる空気汚染測定法
加藤信介(東大生研)・熊谷一清(東京大学)
- (3) DNAによるカビの測定
柳澤幸雄(東京大学)・山本尚理(東海大学)
6.シックハウスの診断法・治療法の最新情報
坂部 貢(北里大学) 7.討論(今後の課題) 8.まとめ
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